七彩かなた レビュー

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ブランド 千世
発売日 2006-05-26
原画 田口まこと
シナリオ 田中一郎 , HARE , 三国亮 , 田中天 , 秋史恭 , 小太刀右京 , 千堂琉宇衣(芳野るい) , 丹藤武敏 , 三輪清宗 , 獄仁
音楽 TWOFIVE
歌手 榊原ゆい(雛野まよ、Hinano、まりあ)(挿入歌「Over the Light」)
声優 安玖深音(若月 ひまわり) , 佐本二厘(夕日) , みる(菫 姫) , 榎津まお(火立 九菜) , 春日りか(出水 祭) , 本多啓吾(西乃木 涼一) , 田中天(但馬 守男) , 津雲亮(智徳法師) , 如月葵(ふゆ) , 広末涼(金田 国丸) , 美咲さぷり(園城 フジ、園城 ハギ) , 藤原しょうこ(電脳傀儡 ケビイシ零七号)
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シナリオ:12/30
シナリオ。うーん。書くことがないぐらい面白くなかったのですが、何を書けばいいのでしょうか……。
内容としては7人で遊園地に遊びに行って。タイムトラベルして平安時代に。あれこれして戻る。みたいな。
そんな感じで、しかし主人公たちは記憶を引き継がず、自身がループしていることに気付けない。
気づいているのはひまわりだけ、という図式の上でシナリオが進行していきます。
ひまわりEND2でようやく主人公がループしていることを自覚し、最後にtureでHAPPY ENDになるわけですね。
しかしまぁ、ここまで引っ張っておいてそんなオチでいいのでしょうか、と思うところも多々あり
各ヒロインの真ENDを見ても、なんか別に何の感慨も得られず、いわゆるループものを読み終わったあとの、爽快感と言うか、カタルシスというか。そういうものをみ人も得られなかったのも残念な点だと思います。
そもそもループものにしてはシナリオの分岐が少ないんですよね。思ったよりシナリオそのものに変化が見受けられず
せいぜいイベントが一部変わったり、主人公の行動がどのヒロインを選ぶか程度の変化しなかったりで
毎回EDを見て、はいはい…。と思ってしまうわけです。
正直なところ、このゲームに費やした時間を返して欲しい!とすら思えました。でもひまわりが可愛かったので頑張りました…w

ひまわりと言えば、結局このループは「物理的なタイムトラベル」だったのでしょうか。
全員が違う時間軸(というかホウライ突入時の開始地点)にジャンプするのであれば、という仮定に基づきますが
それであればひまわりが「非処女」であることは説明がつきます。trueですね。結局捻挫の話はよく分からなかったのですが
でもその地点で、つまり体ごとジャンプしているわけですから、他のヒロインって全員非処女ってことになるんでしょうか。
そう考えると主人公はとんでもないことをしていったような気もします……w (祭に限っては違いますが)
国丸や祭もデジャヴを感じていたので、実際どうだったかはわかりませんが…w

他にも細々と気になった点や粗を探せばキリがないのですが、めんどくさいのでやめておきましょう…w
そんな感じで、久しぶりに面白くないなぁって感じるゲームでした。がっかり。
面白くない、というより、中だるみばっかりしてるゲームなので、こう。なんといいますか
ポテト10個ぐらい頼んでもう2個目ぐらいで満腹なのに、もったいないから惰性でぼそぼそ食べてる感じ、でしょうか。
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テキスト:4/10
読みづらかったというか、終始イライラさせられる場面が多かったです。
まず夕日。しょうがないですよね。1000年以上前の人間に常識を求めることのほうが酷です。
それでも。それでも妙に鼻につく態度。ツンデレと言えばそれまでですが、すごく直情的・感情的なキャラクターで合わず
声がいいだけに惜しいなぁと思いました。
次。九菜。どうしようこの子。画面殴りたいって思うぐらいウザかったです。そしてイライラを加速させるテキスト表現。
〜★とか出てきたときにはこのゲーム窓から投げ捨てようかと思いましたが我慢しました
そんなこんなでテキストもなぁ…と。あれ褒める点がない…?
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ヒロイン・サブキャラクター:5/10
ひまわりが可愛かったです。というかこのゲームがひまわりゲーなので、ひまわりが好きになれなかったら致命的でした。
九菜は前述通りもう全く合わなくてダメでした。この手のキャラキツいです……。
夕日ももうちょっと頭が足りてる子だったらなぁ、と思いました。結局我が身が一番ってそんな感じしかしなくて。
祭はよかったです。ここで主人公とくっつかなかったという点については褒めてもいいと思います。
読みながら、これどうみても祭は国丸が好きなんだから、主人公とくっついたら寝取りみたいで嫌だなぁって思っていたので
そういう意味ではいい結果だったと思います。
菫。良い感じにバランサーだったと思います。夕日ももうちょっと菫ぐらい順応に対応してくれれば評価が変わったのかもしれませんが…。
そして一番良かったのがサブキャラの国丸くん。このゲームの良心。主人公といってもいいレベルの
この手のキャラは正直ウザったく感じる場合も多いのですが(周りのことをあまり考えず我が道をゆく系キャラです)
他のキャラクターがあまりにアレだったので、国丸くんカッコいい!とか思っちゃう程度に。
祭ルートでは可愛い一面もあって。ああ、主人公でいいやもう…。ってなりました…w
ちなみに作中に登場した「城下」という煙草の元ネタは「ジョーカー」という煙草だそうですが
2001年に廃止(?)されて、今では手にはいらないものだそうです。
タバコが好きな友だちに聞いたところ、アークロイヤルのワイルドカード(?)が近いらしいです。
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主人公:4/10
何かしましたっけ……?という程度の空気主人公
主人公っぽいことしたのってtrueで強くてニューゲームしてる時ぐらいじゃなかったですかね…?w
ひまわりEND2での別離。テンプレ展開ではありましたが、あそこは熱かったと思います。
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音楽・声優:6/10
声優は良かったんです。キャラクターがダメでした。なのでもったいないなぁって思えるゲームでした。
けれど声優さんが好きな布陣揃ってなかったら間違いなく投げていたゲームなので、そういう意味では功績が大きいですね。
安玖深音さんの演じるひまわりのルートが最後じゃなかったら、美味しいところだけ読んで辞めてたと思います
あ、でも。主人公。主人公の声だけはダメだったと思います。棒読みです。そして音が小さい。なんなんでしょう…。
音楽に関しては良い感じ。OPムービーのKANATAも、今でこそ少し古く感じますが、なかなか。MP3プレイヤーの演出がいいです。



改めてOP見るとスピード感がありますが、シナリオは全くスピード感がありませんね…。OP詐欺…?w
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グラフィック:10/20
びみょーでしたね…w 立ち絵はまぁこんなものかなーって思えるのですが
CGがなんかこう、奥行きがないと言うか。塗もあまり好きなタイプではなかったので…。
SD絵に至ってはこれ製品版で出せるレベルなの…?とすら思ってしまいました。(九菜のびんたびんたびんたとか)
シリアスな場面でも緊張感に欠ける絵で。うーん……。
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演出:2/5
特に記憶に残らなかったですね…。
マルチサイトも全然活きてなかった気がしますし…。
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システム:0/5
最悪の一言です。劣悪です。既読スキップが本当に使い物になりません。
どの程度使いものにならないかというと、3週目の中盤になるまで一切使用が効きません。
そして使えた!と思ったら、やっぱり既読判定がかなり劣悪で。明らかな既読テキストをスキップできません…。
かなりプレイ中にストレスも溜まり、もうやだこのゲーム!!ってなってました…w
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総評:総合:43/100
かなり酷評した気がしますが、実際にシナリオがダメ、テキストがダメ、キャラが合わない。でも音楽と声優だけは評価できる。
そんな、典型的な地雷ゲームを踏んでしまったような。そんな感じがしました。

七彩かなた -夏休み!ドキラブバカンス夢冒険!-
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