恋愛0キロメートル レビュー

ASa Project 『恋愛0キロメートル』 応援バナー企画

ブランド ASa project
発売日 2011-10-28
原画 夕凪セシナ , ぱん太 , 柊暁生
シナリオ 天都 , 十全 , 廣瀬一貴
音楽 山下航生 , rian
声優 鈴谷まや(木ノ本 マヨ) , 遠野そよぎ(木ノ本 咲耶) , 五行なずな(木ノ本 実咲) , 森谷実園(木ノ本 華) , 五十鈴みゆう(木ノ本 乃来亜) , 春河あかり(鬼瓦今日子) , あかつきかなた(氷室屋灰) , 向日葵(木ノ本 希桜) , 島田友樹(矢崎神) , 永倉仁八(矢崎雅人) , 榊原ゆい(雛野まよ、Hinano、まりあ)(矢崎 本田) , 桐谷華(矢崎 夕空)
歌手 榊原ゆい(雛野まよ、Hinano、まりあ)(OP「恋愛0キロメートル」)
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シナリオ:21/30
実はシナリオには何も期待していなかったので、予想外にちゃんと描かれていることにびっくりしました…w
良かったのは咲耶と実咲シナリオです。
ギャグ分が強く、エロでもギャグを挟んでくるような。そういう部分ももちろん面白かったのですが
なにより、きちんと三角関係を描き、それに対する決着もつけているし
仮初の形ながら、「家族」を意識したシナリオの構築になっていた点は、素直に面白かったと思います。
ややご都合主義な場面も多く見受けられましたが、キャラゲーなので…w
特に咲耶シナリオに関しては非常に面白く、終盤のシリアスは置いておいて、飽きませんでした…w
上記2つのシナリオは内容がリンクしている部分もあるので、プレイするなら続けてのほうがいいかもしれません…w
また、この2ルートに関しては、オチも素晴らしかったです!w

残念だったと感じたのが、乃来亜と華とマヨ姉シナリオです。
乃来亜は、確かに面白いのですが、個別のそれに比べると格段にギャグの切れ味が落ちています。
シナリオそのものがそれなりにいい話を書こうとしたり、女の子としての葛藤と言うか、女の子になろうとしていると言うか。
そういう部分は確かに可愛らしかったですし、シナリオそのものも、少しだけシリアスで面白かったりはしたのですが
私は乃来亜というキャラクターにそういう部分を求めていなかったので、少しだけ合いませんでした。
もっとこう、バカ全開で突っ走って、ありがちなベタなトラブルから恋仲になるような。そういう展開で
全体的に明るめのシナリオを期待していたので……w

同じ意味では、華にも同じことが言えます。恐らく天都さんの担当箇所ではないので、あまり期待しても仕方がないのですが
共通ルートの段階で乃来亜と共に『バカのツートップ』のような位置にいたキャラクターなので
やはり、個別に入るとキレが失われ、どこにでもいるようなキャラクターになってしまったのが残念でした……w

最後にマヨ姉。体験版でも発売前の段階でもあまり人気のなかったキャラですがこれも天都さんが担当していないからか
あまり笑える部分もなく、ふつーどころか、びみょーなシナリオになってしまいました……w
体験版の部分を抜けた地点で露呈したダメ人間ぶりが、どことなく親近感を思わせ、設定としてはなかなかストライクだったのですが
それだけに今後の挽回が期待されたのですが、結果振るわず……w

シナリオ、という面ではキャラゲーとしては及第点ぐらいの。そんな内容でした。
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テキスト:10/10
天都さんのギャグテキストがあまりに軽快と言うか、ミスリードを狙ったボケやツッコミが多く
また、その中でも定番の天丼ネタなども仕込んできて、今年一番笑ったゲームだと思います!w
このテキストに関しては合う合わないもあると思いますし、そのあたりはギャグマンガなんかと同じだと思っていますが
わたしにとってこのテキストは絶妙なほどツボをついてきたので、最高でした!w
ギャグに走ることでキャラクターの可愛さを殺すこともなく、むしろリアクションで可愛さを引き出すような…w
正直なところ、このテキストを求めて買ったと言っても過言ではないので、この点に関しては非常に満足です!w
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ヒロイン・サブキャラクター:10/10
この点も何も文句が無いです。どのキャラクターも変わり種で個性的で。それでいて可愛くて
サブキャラクターに関してもいい演出や攻略対象でないことさえもネタに引き出してくるようなボケに特化した作り
それでいてシナリオにもサブキャラクターを配置することで存在感をあまり失わせない。素晴らしかったです。
特に実咲や咲耶に関しては文句のつけようもないほど可愛く、プレイ中にずっと悶えていた気がします…w
こんなバカゲーなのにしっかりキャラクターに萌えれるってすごい!?と思いながらプレイしてました。
当然、グラフィックの力も大きいとは思いますが、それでもです!w
男の部屋に忍び込んで男のシャツをクンカクンカスーハースーハーして着て転がってハムハムしながらオナニーする女の子ってこんなに可愛かったんですね……。
また、華の時折見せるお兄ちゃんかまってオーラもすごく可愛かったと思います。全然気づいてもらえないからこそ、余計に悶々としてる姿が可愛かったです!w
わたしは「カミカゼ☆エクスプローラー」のような。おっぱいが大きいキャラばかりのゲームは苦手だと思っていたのですが
このゲームも登場キャラがほとんど巨乳ですが、抵抗なくプレイ出来、楽しめ、キャラクターに萌えることが出来たので
そういう意味では、革命的な一作だったのかもしれません。
うーん、キャラクターすごくよかったのですが、言葉にすると数行出終わってしまうこのボキャブラリーのなさが憎い…w
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主人公:8/10
この主人公は芸人を目指すべき
実に軽快な主人公で、ボケもツッコミも両方こなしてしまうハイスペックさん。好きです。
超鈍感ですが、なんだかんだいいつつ、家族に気を使ったりする様子は好感が持てました。
特に自分が溶け込むため、ではなく、他者が抱える問題を解消するため(共通での華です。見方によれば自分を兄であることを認めさせたい、とも取れますが、わたしは「華」に他のみんなと同じように、気兼ねなく自分に接してもらえる状況を作ることで、家族間で「華」だけ浮いたポジションに立たないことを念頭において行動しているように感じられました。家族の中でみんなが仲良くしている「他人」が目に映り、自分だけ除け者にされているように感じるのって、嫌ですよね?)
そして気持ちに気づけば一直線。少し短絡的と言うか即物的なようにも映りましたが、シナリオそのものが尺がないので
こんなものなのかなぁ…wと思いつつ。

残念と感じたのが、共通ルートでの乃来亜に対する言動ですね。クリスマスツリーを探しに行く際の、いわゆる感情的になり「お前のせいで〜」と感情をぶつけてしまうシーンです。
これは二通りの見方があるので、一概に主人公最悪!!とは言えないのですが、やはり見てて子供だなぁ、と思ってしまったので。
前述通り、これが華共通で言えるような行動の結果、家族として対等な立場にいることが成立しているのであれば。
そういう時には感情をぶつけてしまう。というような行動は、かなり親しい間柄、もしくは家族でないとできないことでもあります。
と考えると、乃来亜の立ち位置は「悪友兼家族」のポジションなので、ついつい口が滑ってしまったのかもしれません。
そう考えると、少しいい話に聞こえます。もしくは単純にイライラしてて乃来亜の言動が気に食わなかったのか、ですね…w
どちらにせよ、ここでの選択肢で乃来亜寄りな選択をすればむしろこれさえ好感度アップに繋いでしまうのですが…w

などと残念な(?)点もありましたが、わたしはこの主人公好きです。こういうギャグが強めのゲームだと、ツッコミやストッパー、兼ボケ要員というマルチなポジションが求められますが、それら全てをキチンとこなしているように思えたので!w
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音楽・声優10/10
BGMは柔らかな雰囲気のものから軽快なものまで数多く、耳障りもよく、不快なものはありませんでした。
気に入ったのは「銀世界」「白い息を追って」などの朝を感じさせるものですね。
また、主題歌・挿入歌も非常に豪華で、特にOPの「恋愛0キロメートル」はテンポもよくいい仕上がりだと思いましたし
挿入歌の「Girl's song」や「君と僕」、EDの「Re-start!!」もいい曲だと思います。
声優さんは鉄板メンバーですが、決定的に外れているキャラもおらず。むしろマッチしてて。
五行なずなさんの「瀬名愛理」みたいなキャラクターのボケには笑わせてもらいました……w
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グラフィック:17/20
わたしがアチ恋の時に感じた好きではなかった点が改善されていたので、嬉しかったです。
というのが、わたしがアチ恋で感じたのが、塗りわけの薄さでした。
アチ恋も塗りは好みでした。良い配色だったと思います。ただ、少し薄めに感じました。
というのも、背景色とキャラクターの色の度合いが少し似ているものが多く、どことなく風景画のように感じられる部分が多く
いわゆる、引き込まれるようなインパクト。そういうものに欠けていたような気がします。
といえど、塗りとは好みの問題がかなり分かれるので、賛同がもらえるとは思っていませんが、わたしはそう感じていました。
ですので、今回のキャラクターの塗りをはっきりしたものにし、それでいて背景を薄めに書いた今作は非常に好感が持てました。
また、塗りだけでなく。グラフィックは相変わらず可愛いキャラクターが多く、素晴らしかったと思います。
SD絵も塗り分けのはっきりした本編CGに比べ、どこか薄い印象の。そんなギャップがまた良かったと思います。
個人的に残念だった点が、かけたはずの精液がどこかに消えてしまうあの手法ですね。惜しい。
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演出:5/5
最高でした。特にキレのあるネタでフォントが拡大される演出。あれは好みが両論でしょうが、私は大好きです!w
寒いギャグだと、はいはい…。となってしまうのが残念ですが、ツボに入るギャグだとたまらないです!w
また、挿入歌のタイミングもかなりよかったですし、何より立ち絵ですね。
よく動く。よくアップになる。よく顔芸する!w キャラクターが可愛くよく動く様子は見ていて楽しかったです
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システム:4/5
共通ルートがどうしても長いゲームなので、「次の選択肢までジャンプ」が欲しかったです。
また、BGM鑑賞モードにおける音量の小ささがネックでした。
まぁこの点はサントラが付属しているので、大した問題ではありませんが…w
他は特に不満を感じる部分もなかったです。
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総評:総合:85/100
綺麗に作ってるバカゲーで萌えゲー!という感じで、頭をからっぽにして楽しむには最適なゲームだと思います!w

恋愛0キロメートル 初回版
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